弘法大師伝説として各地に「喰わずの芋」の話がありますが、ここ潮見でも同様の話が語り継がれています。
とても欲の深いおばあさんが栗節句の芋を洗っていると、みすぼらしいお遍路さんが声をかけました。芋を欲しがっていると思ったおばあさんは、「ここらの節句は今日と違うんだよ!それにこの芋は硬くて喰えないんだよ!」と冷たく言いました。それ以来九月九日に節句をすると良くないことが起こるようになりました。それは遍路に姿を変えた弘法大師だったのです。それ以来、村では中の九日(十九日)に節句をするようになったそうです。その後、この芋はいくら大きくなっても石のように固く食べられなくなりました。村人はこれを「喰わずの芋」と呼ぶようになりました。おばあさんは改心して優しいおばあさんになったということです。
(ふるさとしおみ 編集・発行 潮見小学校)より抜粋
このように語り継がれてきた「喰わずの芋」に珍しく花が咲きました。吉藤5丁目のこの場所に案内の看板も設置されておりますので、是非ご覧ください。ふるさとに対する思いを少しだけ膨らませてみませんか?
写真上:もうすぐ開きそうです
写真提供:吉藤町 楠さん